人間栄養学研究科 │ 聖徳大学

修了生紹介(成田龍矢さん)

25.07.04

【博士前期課程にて自身が取り組んだ研究】
私は、博士前期課程において、孤独による弱いうつの発生メカニズムの探索を行いました。最近では、一人暮らしや核家族化などにより、孤独が問題となって起こるうつ病が問題となっています。うつ病は病気であるため、薬による治療が行われ、食品のみでの改善は難しいです。しかし、病気まで至っていない弱いうつ状態は、食品による予防や改善が期待できます。そこで私は、食品による介入を考える前に、まず孤独によってどのような反応が生体内で生じるのかを解明することが必要だと考え、研究を進めました。その結果、アミノ酸の1種であるトリプトファンから腸内細菌によって産生されるインドール系化合物が弱いうつの発生に関与していることが示唆されました。博士前期課程では、細胞レベルの実験結果しか得られなかったため、今後の博士後期課程では、マウスを使い、さらなるメカニズムを探索していくとともに、弱いうつ状態を改善する食品についても、探索していきたいと思います。
私が行っている研究は、生化学や分子生物学分野に含まれますが、元々経験が無かったため、知識や経験、技術をこの2年間で安岡顕人教授にとても厳しく叩き込んでいただきました。実験計画の立て方や、研究を進めるためのポリシーなど、研究の基礎を学んだ2年間でした。

【今後のキャリアについて】
今後は、同じく聖徳大学大学院人間栄養学研究科の博士後期課程に進み、これまでの研究をより発展させたいと思っています。学生とも積極的に関わっていき、広い視野を持って、研究を進めていきたいです。自分の研究がどのような場所で生かせるのかを考えながら、将来についてよく考えていきたいと思います。

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