人間栄養学研究科 │ 聖徳大学

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修了生紹介(小澤倫生さん)

25.07.04

【博士前期課程にて取り組んだ研究】
私が取り組んだ研究は、軟水を利用した新規サワーブレッドの評価についてです。
サワーブレッドは、北ヨーロッパや米国サンフランシスコなどで広く生産、消費されている酸味のある独特の風味を有するサワー種を用いたパンです。サワー生地に用いられるサワー種は、酵母と乳酸菌の共発酵でできています。
私自身、市販されている水と乳酸菌を含む食料品が好きで、水の硬度の違いによる食品への影響と乳酸菌の利用に興味がありました。そこで、軟水と日本の鮒ずしから分離された乳酸菌Lacticaseibacillus paracaseiを利用することで、日本人好みのサワーブレッドの開発が出来ないかと考えた事が研究のきっかけでした。
研究内容は、軟水を利用して日本人が好むサワーブレッドの開発を目的として、3種類の硬度の異なる水を用いてサワー種の発酵試験とサワーブレッドの製パン試験を行い検討しました。また、物性試験および官能評価を行い比較しました。結果は、比容積とかたさにおいては大きな差はみられなかったものの、軟水を利用したサワーブレッドは、官能評価で「香りのよさ」がよく、生成された有機酸の種類も多いことから、今後は発酵過程で生成される香気成分や遊離アミノ酸を調べ、検討する必要があるという結論に至りました。
大学院の生活では、主査の小松﨑典子先生から実験方法、研究の進め方、論文の執筆方法などを大変熱心にご指導を頂き、また副査で研究科長の齋藤昌義先生からは論文執筆の方法、研究を進める上での心構えや自身の仕事にどう活かすかなどご指導頂いたこと、心より御礼申し上げます。研究生活を振り返ると多くの学びがあり、大変実りある日々を送る事が出来ました。


【今後のキャリアについて】
今後は、大学院の研究生活で学んだ事や管理栄養士としての資格を活かしたキャリアを積んで行きたいと考えています。
また引き続き食品について学びたい事も多くあるため、学会などでの情報収集を通して日々研鑽し、食に携わる者としてステップアップし続けていきたいと思います。

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