カリキュラム
教育課程 ( 看護学研究科看護学専攻)
★の27科目(専門基礎科目13科目+専門科目 特論Ⅰ・Ⅱ14科目)は「科目等履修生」の対象科目です。
卒業要件及び履修方法
専門基礎科目から10単位以上、専門科目から12単位以上、研究科目8単位、合計30単位以上を修得し、かつ必要な論文指導を受けた上で、本学大学院が行う修士論文の審査及び最終試験に合格すること。なお、専門科目は、選択した領域の特論Ⅰ・Ⅱ、演習Ⅰ・Ⅱ(10単位)、選択した領域の属する分野の他領域の特論Ⅰまたは特論Ⅱ(2単位)を選択することとする。
資格取得
研究科看護管理学領域修了者で日本看護協会が指定する条件を満たす者は、日本看護協会が実施している認定看護管理者の認定審査を受けることができます。
専門基礎科目(概要・抜粋)
教育哲学
多様な教育的働きかけの根底をなす哲学、教育とは何か、教育を行う上での人間のとらえ方等を探求し、特に看護教育・研究者として次世代の看護専門職を育成する上で必要な教育・指導力を高めるためのベースとなる教育の根本理念を探求的に学びます。
看護マネジメント論
質の高い看護・医療を効果的・効率的に提供するために必要な看護サービスマネジメントの基本となる理論とチーム医療推進のためのリーダーシップのあり方について探求します。
医療システム安全学
医療安全の動向やその問題点について理解し、医療提供体制のヒューマンエラー防止対策を組織全体の問題として推進します。
医療経営学
現実の医療経営に貢献できる人材の基盤づくりや医療機関の将来の経営幹部として主導的役割を担いうる人材を育成します。
医療制度論
医療制度、医療政策・法規などを理解して、マネジメントやリーダーシップについて考え、組織運営を考える際の拠り所となる考えを学びます。
専門科目
看護学研究科では、専門科目に「看護教育・管理学分野」と「実践看護学分野」の2分野を置き、「看護教育・管理学分野」には「看護教育学」・「看護管理学」の2領域、「実践看護学分野」には「成人看護学」・「老年看護学」・「母子看護学」・「精神看護学」・「地域看護学」の5領域を置いています。出願時に、第1志望・第2志望の領域を選択することになります。
看護教育・管理学分野
看護教育学領域 【担当教員】 教授 水戸美津子 教授 小倉邦子 |
高度化・多様化する医療の動向と社会の変化を見据え、体系的かつ実践的な看護教育が構築できる教育力と研究マインドを修得できるように、看護職者の教育・学習に関わる理論や方法に焦点をあてる。教授―学習理論を用いて、看護教育カリキュラムや教育プログラム開発過程、教授法、評価方法を中心に教授する。特に、将来、看護学教育研究者又は様々な看護組織でのミドルリーダーを目指す者が教育に対する確かな信念と教育・研究力をもつことができるよう、教育哲学や教育方法の理論を踏まえて看護学教育を展開するために必要な知識を教授する。 |
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看護管理学領域 【担当教員】 教授 謝海棠 教授 内田美保 准教授 髙山詩穂 |
看護サービス提供を支える人材、設備、財政並びに、アウトカムとしてのサービスの質保証をめぐる様々な現象を、制度・政策をはじめとする政治・社会動向との関連の中でとらえ、その改善・変革の道筋が探求できるように教授する。特に、将来様々な看護組織のトップリーダー、ミドルリーダーとして活躍する者のために、組織運営に関する諸概念を学び、組織内及び他職種との協働に必要な方法が理解できるように教授する。さらには、科学的根拠に基づいた看護管理研究の進め方の基礎知識を身につけ、人的資源管理、物的資源管理、財政管理、情報管理、医療安全に関する理解を深め看護管理実践に関する指導的能力が修得できるよう教授する。 |
実践看護学分野
成人看護学領域 【担当教員】 教授 榎本麻里 教授 桑原美弥子 准教授 梅村美代志 准教授 西田三十一 |
成人看護学に必要な理論とその活用について教授すると共に、がんや心疾患など病と共に生活する人々とその家族の療養生活を見通し、成人期における急性・慢性期あるいは終末期にかけて、その人らしく充実した生活を送るための支援に対する課題を探求し、新しい知見と技術を開発する能力が育成されるよう教授する。特に、成人看護学領域でミドルリーダー又は様々な看護組織での教育研究者として活躍するために総合的視野に立って、多職種多機関と協働して最適な保健医療福祉サービスを統合して提供できるようなマネジメント力や看護現象を科学的かつ論理的に探究・分析できる研究力を修得できるよう教授する。 |
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老年看護学領域 【担当教員】 教授 髙木初子 准教授 國井享奈 |
老年看護学に必要な理論とその活用について教授すると共に、老年期の特徴と健康課題を理解し、老年者が地域社会の中で健康的に生きがいを持って生活するための援助方法や地域包括ケアシステムの構築などの課題に取り組むことができるように教授する。特に、老年看護学領域でミドルリーダー又は様々な看護組織での教育研究者として活躍するために老年者の健康維持・増進に向けた新しい知見と技術を開発する方法、総合的視野に立って、多職種多機関と協働して最適な保健医療福祉サービスを統合して提供できるようなマネジメント力や看護現象を科学的かつ論理的に探究・分析できる研究力を修得できるよう教授する。 |
母子看護学領域 【担当教員】 教授 河田みどり 教授 小口多美子 教授 末永香 |
母子看護学に必要な理論とその活用について教授すると共に、周産期における女性・胎児及び新生児、児童・生徒の健康並びに、思春期、成熟期、更年期、老年期のライフサイクル各期における女性の健康や特性を理解し、子どもと女性の健康に関する支援方法について教授する。特に母子看護学領域でミドルリーダー又は様々な看護組織での教育研究者として活躍するために対象のニーズに合わせた看護支援や社会的資源について探求することを通して保健医療福祉及び教育の場における課題に、科学的・論理的な分析に基づき検討・提言できるようなマネジメント力や看護現象を科学的かつ論理的に探究・分析できる研究力を修得できるよう教授する。 |
精神看護学領域 【担当教員】 教授 寺岡貴子 |
精神看護学に必要な理論とその活用について教授すると共に、精神障害をもつ人の看護援助に関して、精神疾患の多彩な症状・日常生活に関連する問題をアセスメントし、保健医療福祉等の関係者と連携し、社会資源を活用しながら地域生活で必要な支援を提供すると共に、地域住民との調整を図り、精神看護の知識・技術の質向上並びに開発に貢献できるように教授する。特に、精神看護学領域でミドルリーダー又は様々な看護組織での教育研究者として活躍するために、フィールドワークとその分析を通して精神障害者の理解を深め、生命の尊厳と人権の尊重に基づく倫理観を備え行動できる能力や看護現象を科学的かつ論理的に探究・分析できる研究力を修得できるよう教授する。 |
地域看護学領域 【担当教員】 准教授 小林れい子 |
地域看護学に必要な理論とその活用について教授すると共に、地域で生活するあらゆる健康レベルの個人・家族・集団・コミュニティに働きかけ、人々の生活の継続性を保障し、生活の質(QOL)の維持・向上のための支援方法について教授する。さらに、地域看護学領域でミドルリーダー又は様々な看護組織での教育研究者として活躍するために、多職種多機関と協働して、地域包括ケアシステムを推進し、最適な保健医療福祉サービスを統合して提供できるようなマネジメント力や、看護現象を科学的かつ論理的に探究・分析できる研究力を修得できるよう教授する。 |
研究科目
研究科目として、「特別研究」を1~2年次通年に配置し、院生の研究テーマに沿って履修できるように配置します。これは、専門領域の特論、演習による知識の活用及び文献検討を踏まえて、各領域に関する研究課題を科学的に探求する科目です。研究課題を主研究指導教員・副研究指導教員の指導・助言を基に焦点化し、研究テーマの設定、研究計画書の作成、データ収集と結果、論文作成までの過程において指導します。