院生が行くPart1~先進校視察「埼玉県戸田市立戸田東小学校」~
21.11.13
「GIGAではなく、TERAの時代の突入」校長先生の口から力強い言葉が発せられました。令和3年度は、小学校・中学校において、一人一台端末が配布され、その端末を活用した学習が取り組まれ始めています。家庭への持ち帰りをどうするか。使用にあたってのルールをどうするか。各学校の判断に任されています。
ここで学校間の判断が異なることもあります。学校でどのような判断をするのか、校長先生にかかっています。
10月26日(水)、埼玉県戸田市立戸田東小学校。教職大学院の教員2名と大学院生で、GIGAスクールの進行状況について先進的な取組を行っている本小学校を訪問しました。電話で応対してくださった小髙美惠子校長先生は、「ちょうどこの日はPBLも展開されているので視察には良いかもしれません。」
PBLとは、課題解決型学習(Project Based Learning)のことで、戸田市で特に力を入れている学習です。
戸田東小学校は、戸田東中学校と同じ校舎からなる施設一体型小中一貫校です。学校教育目標は「グルーバル社会で将来委豊かに生き活躍できる児童生徒の育成」とし、学校ごとに目指す児童像、目指す生徒像を設けています。共通理念として「全ての子どもたちの可能性を引き出す」とし、9年間で育成を目指す資質・能力について、整理しています。「学びの質」の改革と、「学びのカタチ」の改革と、「令和の日本型学校教育の在り方の構築を目指して」(答申)の先をいく取組を行っています。産官学民との連携・データを可視化するという、具体的な取組には、驚きを覚えるほどです。普通の小学校がここまで徹して実践を積み重ねることができることを大学院生にも見てほしいと思い、今回企画した動機となったところです。長期研修を終えて、学校現場に戻った時に、向かうべき方向をしっかりと持つことができることにより、学校の在り方は自ずとこれまでと異なったものになるでしょう。
聖徳大学教職大学院は、大学院での学びを、学校現場に戻った時に反映できるように、その一環として、先進校等の取組についての視察等も取り入れていいます。所属校を離れて、新しい情報を入れながら、現地を視察し、その学びは、必ずしや生きた学びになります。今回の戸田東小学校からどんなことを学んだのか、二人に聞いてみました。
「様々なことを学ぶことができましたが,特にPBLの本質について大いに学ぶことができました。子ども達が創造したことを形にできる素晴らしさ,専門機関とのコラボレーション,学習の可能性の広がりなど,感慨深かったです。」(鈴木昭生)「戸田東小学校のPBLを、普段の学校の様子として見ることができ、子どもたちの学びが積み重ねられている姿を知ることができました。終始各教室で実践されている教育に圧倒されましたが、そんな実践をしている学校があるという現実を知ることができたことが大きな収穫でした。」(渡邊 晋)という声を聞くことができました。
また、「戸田市のような先進的な取り組みをただマネするのではなく、参考にさせてもらいながら自分の地域の教育力を生かしていく方策を考えて行きたいと思う。」という現場に戻ってからの事も見据えた言葉が続いた訪問でした。
(文責:堀子 榮)