教職研究科 │ 聖徳大学

「特別支援教育特論」の授業風景

24.10.08

「特別支援教育特論」の授業は、本学教職研究科のカリキュラムにおいて、幼児教育コース、児童教育コースともに研究科設置の当初から共通科目(必修)に位置付けられています。障害のある子供が障害のない子供と共に学ぶインクルーシブ教育が進展しつつある現在、この科目が最初から必修とされていた先見性が光っていると思います。

今年度は、幼児教育コース3名、児童教育コース2名の院生が受講しました。特別支援教育の理念・ノーマライゼーションの思潮及び支援方法について学びつつ、自校・自園の現状と課題に対応し、支援を必要とする子供への支援の充実方策について考察しました。

例えば、幼児教育コースからは、「配慮を要する幼児の人数が多いため、個別の指導計画による各幼児への指導内容の浸透及び、個々の幼児の実態に沿った指導を補助員が同じように理解し 援助するようになるまでに時間を要する。」という課題があげられ、それに対して「情報共有のための時間確保及び情報共有のためのICT等の活用(現在は個別に記録ノートを作り、その日の内容を次の日の担当に引き継げるようにしている。また担任は、手だてに困っていそうな記述にはコメントを書き返している)」が提言されました。ICTを園務に効果的に活用することは他の幼稚園においても現今の課題の一つでしょう。また、医療的ケアの必要な幼児について、「医療的ケア児への緊急対応の際に、園内が手薄になる。 」という切実な課題があげられ、看護師の勤務日数を増やす必要性が訴えられました。これも今後喫緊の課題となっていくことが予想されます。教育現場の実情を踏まえ、今後の改善・充実につながる研究協議ができたものと思います。

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