教職研究科 │ 聖徳大学

新企画「ザ・ID授業」(院・大接続授業)って何?

22.08.29

聖徳大学教職大学院

教授  堀子 榮

「ザ・ID授業」って何?往年のプロ野球ファンであれば、亡き元ヤクルトスワローズ監督の野村勝也さんの「ID野球」は知っているけど・・・(これをご覧いただいている人には、知っている人はいませんよね)となるのでしょうか。この新企画は、大学院生と大学生が共有できるテーマで学ぶことで、大学生が大学院生の学ぶ姿からさらに自分を高めようとする姿勢を学び、一方では大学院生が学生の新鮮に学ぶ姿から刺激を受け、双方にとってのプラスの効果を生じさせる機会として位置づけ実施するものです。これまでも、各先生が様々な形態で実施してきました。今回、改めてこのような形で実施しましたことを報告します。    

1 実施日  6月10日(金) 

2限 10:45~12:15

2 場所   7号館6階 7610教室

3 テーマ「少年犯罪と発達障害」

4 外部講師の先生方

  千葉法務少年センター地域非行防止調整官(法務技官・公認心理師)   

                         森  康   様

            法務技官         浦尾 洋旭  様

            法務技官         澁谷 陽子  様

5 対象授業

◇教職大学院教職研究科 「特別支援教育特論」    院生 2名

◇大学児童学科     「卒業論文ゼミ」      学生 1名

  他参加学生                     13名 

◇教員                          2名 

 当日は、大学院の授業としての受講者院生2名と、大学卒業論文ゼミ生1名に加えて、授業に関心を抱いた特別支援教育コースの学生、児童教育コースの学生合わせて13名が参加しました。参加者の感想を紹介します。

6 参加者からの感想等(一部抜粋)                

〇様々な理由で犯罪を犯してしまう子どもたちに向き合い、どのようにしたら更生していくのか、見極め、指導、支援をしていく素晴らしいお仕事だと感じるとともに、責任の大きさも感じられるのではないかと思いました。学校現場でも、大きな問題を起こす子どもたちは、すぐ対応できますが、見過ごされている子がいることも多くあります。子どもたちの居場所を作ること、困り感に寄り添うことを大切に現場に戻って実践していきたいと思います。子どもたちや保護者、関係機関と連携して指導にあたります。

〇少年犯罪と発達障害がどのように起因しているのかや二次障害とどのように関わっているのかについて詳しく知れてとても勉強になりました。また統計などについても男女での違いや年齢での違いについて聞くことができて良かったです。

〇少年鑑別所での取り組み内容の部分から知れて良かったです。面会のときに読み取れる家族関係や意図的行動観察から読み取る実際の心情・心理があることなど。発達障害が直接犯罪に関わるというよりか、発達障害によって引き起こされる二次障害が犯罪に関わっているのだと感じました。

〇少年鑑別所という名前を初めて知りました。法務省の管轄で少年院とはまた違った施設だという事を知り、やることも異なっていることも知りました。鑑別所も少年院も荒れているいるイメージがありましたが現在は落ち着いていることも聞いて驚きました。そして、牢獄のイメージもありましたが、学校の延長線上という言葉を聞いて、自立することを支援する施設なのだと思いました。そして、引き取り手のいない子どもは受け入れ先があまりなく、少年院に行ってしまう子もいると聞き、今後受入れ先を増やしていくことが大切だと考えました。

〇少年鑑別所の役割や業務、どのようなことが行われているのかなど、自分が知らなかったことについてたくさん学ぶことができてとても貴重な機会になりました。また、発達障害と犯罪がどのように結び付くのか今までイメージ出来ていませんでしたが、家庭や学校に居場所がない、心にぽっかりできた穴を埋めるような気持ちや自分の興味から自らの意思で犯罪を起こしてしまうことを知り、とても納得できました。もっと詳しく知りたいと感じました。

他、たくさんの意見・感想が出され、有意義な学びのある時間となりました。(文責:堀子 榮)

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