教職研究科 │ 聖徳大学

生活指導基礎演習

23.07.03

本授業の前半では、まず①生活指導の出発点である子ども理解に焦点を当て、理解を基盤に据えた生活指導(counseling  based  guidance)の基礎理論を学習し、その上で、理論の枠組みを用いた基礎演習を行います。

②次に、幼稚園・保育園生活における園児たちの気になる状況とその背景要因の洗い出しを行い、特に、人間関係形成の困難状況と就学前の発達課題の積み残しに焦点を当てた基礎演習を行います。

③さらに、生活指導の前提として、「教師が子どもたち一人ひとりと向き合う時間の確保、そのための条件整備」(H20年中教審答申)に注目し、幼児教育の視点から、どのように条件整備を図っていったらよいかの具体的提案をレポートにまとめプレゼンテーションを行います。

④本授業の前半では、これからの生活指導として、いきなり「はじめに診断・指導支援ありき」ではなく、適切な診断・指導支援のためにも、まずは、「はじめにペーシング(その子なりのペースに寄り添う)ありき」の重要性と困難性を、実践の振り返りを通して、繰り返し確認してもらえる機会の提供になることを期待しています。

 本授業の後半では、⑤幼稚園教育指導資料第4集「一人一人に応じる指導」(平成7年文部省)の内容に沿って、幼児期にふさわしい教育の実現をめざして、教育観の転換、一人一人に応じることの意味、保育の営みとカウンセリングマインドをいかした教師の基本姿勢など、授業前半の理論と幼児教育の実践との関連について演習を行います。

⑥次に、インシデントプロセス法を活用して、院生からの提案事例を下に、生活指導の課題解決に向けた子ども・教職員・保護者との関わり方や環境整備等を考える演習を行います。

⑦さらに、幼児理解を基にして「一人一人に応じる指導」を院生自身が実践していくための具体的提案をレポートにまとめプレゼンテーションを行います。

このように、理論と実践を往還することで、幼児の内面理解を基にした生活指導の学習を深めていくことを期待しています。

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