教職研究科 │ 聖徳大学

【課題研究発表会(幼児教育コース)が開催されました】

23.03.28

教職研究科の幼児教育コース長期履修課程3名の課題研究発表が1月28日及び2月18日に行われました。教職研究科長の挨拶の後、一人15分間の発表、質疑10分間で行われました。以下にその内容をご紹介します。

IMさん(東京都板橋区私立幼稚園教諭)

(課題研究テーマ)

「保育記録の向上についての研究」~自園における週案型記録の取り組みの分析~

(研究方法と結果)

本研究では、①自園の教員(13名)を対象とした保育記録や、指導計画案(週案)の作成等に関するアンケート調査と②2021年度年中組( 4 歳児)4 月~8月までの「週案型記録」を対象に、自園の保育記録の実態や記述内容の傾向と共通点などを探り、その活用法や教育課程の改善に向けた考察を行いました。

その結果、保育記録を取るという意義の再確認と必要性、異なった視点や保育観がある中でも、共通する子どもの姿や保育者の願い、指導の内容を明らかにすることができたこと、保育記録は教育課程の妥当性への評価や改善する為の新たな「ねらい、内容」の創出の資料として価値があることなどが報告されました。

KKさん (東京都葛飾区私立幼稚園副園長)

(課題研究テーマ)

「音」の表現遊び ―オノマトペに着目してー

(研究方法と結果)

年長児・年中児・年少児の3学年で、子どもの発達に合わせて、研究者自身がオノマトペを用いた保育を行い、子どもの表出する姿を観察し、行動描写法、映像により記録したものを調査し、表現についての保育を検討しました。

その結果、子どもが「音」の表現を行う上で、オノマトペの音や響きを敏感に感じ取りながら主体的な身体表現やリズム表現を行う姿が多く見られ、オノマトペは大変有効であることや、友達の表現を聴くことで、自分の表現もより豊かになり、多様な表現を受け入れることにも繋がることなどが報告されました。

YAさん(埼玉県久喜市私立幼稚園教諭)

(課題研究テーマ)

保護者の保育参加に関する研究―子育て支援における保育者と保護者の協働的な学び―

(研究方法と結果)

2018年度11月~2022年度7月の保育参加に参加した保護者 (累計162名)に対し行った質問用紙の自由記述の感想と用いられた単語とつながりを質的に分析し、保育参加に対する印象、保護者の子どもの姿に対する視点や保育者への視点を考察しました。

その結果、活動の内容については、保護者が子ども同士や子どもと大人の人間関係を見ていること、保護者が携わったこととして主に子どもと遊ぶことや保育者の手伝いが多く見られたこと、保護者は保育参加の中で子どもの姿を見ようとしていること、保育者の苦労や接し方に関して理解し好意的に受け止めていること、保護者にとって学びにもつながるという有効性などについて報告されました。

課題研究発表会では、それぞれの院生の発表の後に児童教育コースの院生と幼児教育コースの院生、先生方からの活発な質疑応答が行われました。最後に幼児教育コース主任からの講評を受けて、発表会は閉会しました。

発表していただいた院生の皆様、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

文責 河合

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