教職研究科 │ 聖徳大学

在学生の授業見学報告―学び・研究と実践のスピーディーな好循環―

23.03.16

児童教育コースのTさんは、学校現場の業務をしながら教職研究科で学ばれています。大学院の授業では、その日に学校で実践したことを発表し、勤務校では、大学院の授業や研究を通じて学んだことを翌日には実践するという、学び・研究と実践をスピーディーに循環させ、授業改革・学校改革を推進されています。

このたび、念願だったTさんの勤務校への訪問・授業見学が叶いました。せっかくの機会なので、本学児童学部児童学科3年生の学生たちと共に見学させていただきました。

Tさんが勤務するT小学校は、ICTを効果的に活用し、教員の働き方改革を強く推進しています。Tさんも主幹教諭として、大学院での学び・研究の成果をスピーディーに提案し、学校改革推進の中心メンバーとして尽力されています。

訪問時には、まず校長先生に学校改革の様子をご紹介いただきました。特に印象的だったのは、➀ICTの活用で業務の無駄を徹底的に省く、➁すぐにできる改善は、即実行するということ。大学院での学びを生かしてTさんが提案して採択されたものがいくつもありました。

授業は1年生のクラスを見学させていただきました。学級活動の時間では、新入生のための学校紹介デジタルパンフレットづくりの大詰め作業。パンフレットチーム、動画チームに分かれて作業に取り組んでいました。タブレットを上手に使いこなし、自分たちで文章を考えたり、グループで話し合って何を撮影したらいいのかを決めて、動画撮影、編集作業もこなしていました。

国語の授業では、デジタル教科書とタブレットを効果的に活用して展開されていました。本文を、音読を聞きながら確認し、そのあとに話の順に挿絵を並び変えるという課題を、タブレットを使って、クラスの仲間と相談しながら取り組んでいました。挿絵を拡大してよく見てみたり、友達と意見が違うところは、なぜそう思ったかを一生懸命話し合っていました。

Tさんが大学生に向かって、「「小学校1年生だからできない」というのは教員の思い込み。そのマインドセットをして、子どもたちがやりたいとおもったことをやらせてあげることが主体性を育むうえで大切」という話をしてくださいました。「ICTを活用した子どもの主体性の育成」はTさんの研究テーマの主題ですが、それを見事に体現されている授業だったのが、とても印象的でした。

(文責:教職研究科 萩原真美)

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